キャリアプラン

新卒者の入社3年目の罠-転職とエージェント-

career plan_blog_thm1_800-600

よく言われている“入社3年目の罠“とはどういうことでしょうか。経営者の方、人事担当の方と共に、3年目を迎える貴方にも是非とも読んでいただきたい内容です。

1.就活生はエージェントを通じて就職活動をしている

昔の話をすると、おやじ臭いと言われそうですが、昭和の就職活動では、就活生が直接企業に応募して、面接のアポイントを取って就職活動をしていました。履歴書や自己アピール、志望動機も自ら考えて臨んだものです。現代の転職活動においてはエージェントを通じて、履歴書作成、自己アピールポイントや志望動機のテンプレートに沿ったエージェントの指導を受けて転職活動を進めてられている方が大部です。しかも無料で!
就活生にとっては指導をしてもらえるので安心な反面、自己アピールが似通っているなと面接官が感じるのはこの為ですね。

1-1.エージェントが無料で就活支援をしてくれる理由は?

エージェント企業は、取引先の会社に対して要望に応じた適切な人財を紹介し、報酬を得るという事が、目的の一つですが実はそれだけでなく、人財の流動化を活発にしたいといった目的もあります、日本政府も、今後の日本の発展を支える事業に対して人財を再教育し供給を行う必要があるため人財の流動化は大切な政策とも言えます。

2.エージェントの収益モデルはどうなっているのか

人財の流動化への貢献、適材適所への人財紹介など、社会的にも高尚な目的に取組まれている反面、ビジネスの世界ですから、売上や利益が必要になってきます。そのためにはどうしたら良いのか?そもそもの収益モデルが人財紹介して、紹介者の年俸の50%を報酬として企業から徴収しています、転職依頼者からはお金を取っていないので知らない方も多いかもしれませんが、需要と供給の世界なので求職希望が多ければ多いほど報酬は増額していきます、場合によっては100%の報酬を貰うケースもあるようです。

2-1.収益を拡大するために何をしているか

単純に考えると、①転職者を増やすという考え方と、②高額年俸で転職して貰うという2つの考え方になります。増やすためには宣伝が必要になりますね。コマーシャルで最近よく見かけると思いますが、あんまり深く考えていなくても、自分も相談ぐらいはしてみようかな?と思ってしまいますよね。エグゼクティブ転職も高給を望む人への訴えかけになっています。 

3.新卒者の3年目の罠とどうつながるのか

転職エージェントの話は分かったけど、「新卒者の3年目の罠」とどうつながるのか?についてお話していきたいと思います。

3-1.新卒者はターゲットになっている

テレビ広告で宣伝していても、どの程度相談に来てもらえるかは不確定です。それに反して、新卒者で就職相談に来た人は、連絡先も含めて情報が整っています。転職エージェントにとっては転職予備軍としての収益ポテンシャルという位置付けとなります。

3-2.最初に就職した会社に不満はありますか?

どんな会社に対しても何らかの形で不満あると思います。でもそれは転職をするほどの不満でもなくても、「良い会社が紹介できる」や「給料が上がりますよ」、「キャリアアップしませんか」などのお誘いを受けると少し気持ちが揺らいだりしないでしょうか?

3-3.3年というのが一つの区切りになっている

新卒で入社し、1年目は覚える事が沢山あるし、会社によっては資格取得を現行給与の条件にしている所もあり、知識が身につく期間です、2年目は少し自分にも出来る仕事を任せてもらい、先輩に指導をしてもらいながら、自信が持てるようになってきます。そして3年目にはある程度の仕事ができるようになり、先輩に聞かないと出来ない事が減ってきます。1人立ち出来たかなと更に自信がついてくる。3年目というのは、「自分でも出来そうだ」と自信が持てるタイミングです。また会社の事が分かってきてこの会社ちょっと違うかな、と思うタイミングでもあると思います。

3-4.3年目にエージェントからお誘いを受ける

3年目で少し自信がついてきた時に、以前就職でお世話になったエージェントから連絡が来て、そろそろ転職を考えてステップアップしませんかとお誘いが来た時に、あなたはどう反応しますか?

4.転職をすること自体は悪いことではない

転職自体は否定するものではなりませんが、安易な転職はしない方が良いと考えています。会社にとっても従業員にとっても損失になりえる事なので、キチンとした考えを持って意思決定をする事をお勧めします。

4-1.従業員のかたはどの様に考えるべきか?

大きく分けると3つの確認ポイントがあります

ポイント1.自分の実力を冷静に分析する

3年目で自信が出来てきたのは分かります。しかしながら仕事の幅は意外と広く深く、自分1人で出来ているつもりでもいろいろな会社からの人的支援や、資料テンプレートなどの物的支援があるからこそ出来ているケースがあります。自分のスキルの位置確認をする事は転職先とのギャップを最小化するためにも必要になります。

ポイント2.自分の価値観や興味を再認識して将来設計をしてみる

与えられた仕事ではなく、自分が1番やりたいことはなにかを考えてみてください、どんな価値観を持っていたのか、興味があった事は何か?自分自身のキャリアプランを考える事は毎年定期的に実施してもらうのが良いと思います。

ポイント3.今の会社制度をより理解する

以外と知らない自社の福利厚生制度や、休暇手当などは再確認しましょう。就業規則などにも記載してあります。転職先が給与面はいいけど福祉面では劣っているといったケースもあります。

この様な3つのポイントを考えながら、何を1番に考えべきなのか?
自分が進みたい未来にとって有益なのは何か?自分自身が主体的な考えをもって戦略的に転職を活用出来る様にしてください。
フワフワとしたお誘いで転職して失敗した、前の方が良かった、転職したけど要求が強くてストレスがかかる、また転職しなきゃ。。。といった事は避けられると思います。
何度でも転職して貰った方がエージェントは儲かりますが、自分自身の人生ですから、人任せにせずに主体的に取り組んで頂きたいと考えています。

4-2.企業の方へのお願い-出来る事を考えて取組みを継続する事-

3年間投資だと考えて教育育成をして来たのに転職されてしまった。せっかくこれから戦力になってくれるはずだったのに。。。
といった嘆きは多く聞かれる所です。しかも原因がわからない。エンゲージメント調査は毎年実施しているし、1on1もやっている。
確かに色々な取組をされている企業は多いです。なぜ転職してしまうのでしょうか?

時代の流れだから仕方が無い?
他社からもキャリア採用すれば良いなどと安直に考えていませんか?
1on1はどの様に対応していますか?
対応者によるバラツキが発生していませんか?ただの雑談になっているケースはよく聞かれます。
エンゲージメント調査の調査項目は精査されていますか?

特に若手社員が答えやすい内容になっているかどうかが重要です。
「いま活躍できていますか?」といった問いには1年目2年目は答えにくくなってしまうので実情を調査から抽出する事ができません。
傾向を取るために調査項目を変更できないという声も聴きますが、追加項目にするなど対応方法はあると思います。現場の声をよく聞いて対応する事が大切です。
新卒の方々にたいするキャリア面談、キャリアプランニング作成支援などへの取組も現場の声を正確に掴む為には重要です。
時代だからと諦める前に、出来る事を考えて取組を継続する事が大切です。

キャリアプランを相談してみる-転職、起業、地方移転-

CTA-inq
事実と様々な会社の再雇用制度の例、転職、起業、地方移転などの成功・失敗事例などを交えてご紹介を致します。

まずはお気軽にお問い合わせください。

キャリアプランを相談してみる